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2019年8月14日現在、韓国ウォンの為替レートが、1米ドル=1200ウォンを超えた。韓国ウォンは、激安から暴落状態に陥り、危険領域に突入している。一般的にウォン安は、韓国の輸出企業にとっては、有利と考えられている。輸出先での商品価格が下落するため、売り上げが増加するためである。しかし、韓国経済にとっては、対外債務の増加の方がより深刻だ。対外債務は外貨建てになるため、ウォン安が進むと返済額が増える。韓国の対外債務残高は、アメリカ、イギリス、日本の順に多くなっている。為替レートは、2019年8月時点で、一年前と比較すると、対ウォンで米ドルは2.6上昇、日本円に至っては13上昇している。そのまま、そっくり対外債務は増加しているのだ。ウォン安の進行につれ、懸念されるのは、韓国のセルフ制裁「」の発動だ。1250、もしくは、1300を割り込むと が発動する恐れがある。そうなれば、韓国の中小企業が多大な損失を被り、疲弊していく。韓国経済は、悪化の一途を辿り、通貨危機に発展する可能性が増す。果たして、その とは何だろうか
韓国の金融商品に「」と呼ばれているものがある。ノック・インーノック・アウト型の頭文字を取ってだ。のしくみを、ザックリ説明するとこうだ。韓国の輸出企業が、米国に商品を販売し、3ヶ月後に決済される売掛金100ドルを得たとする。仮に、1ドル1000ウォンとし、為替レートの変動がなければ、10万ウォンの売り上げだ。しかし、3ヶ月の間にウォンが上昇し、1ドル900ウォンとなると、9万ウォンとなる。つまり1万ウォンの損害が生じてしまうのだ。この為替差損を、保険の一種として保証するのが である。を販売する銀行、証券会社などの金融機関が、為替変動がある一定の範囲であれば、いつでも1ドル=1000ウォンで両替できる権利を、として販売するのだ。販売側は手数料が得られる反面、為替変動リスクによって、大きな損失が被る場合がある。これを抑制するため、変動幅を10と設定し、1ドルが900ウォンまたは、1100ウォンになると自動決済するように設定しておく。これが特約だ。ここまでなら、輸出企業側、販売側の双方にメリットがある。このため、輸出業者は、のような契約を結ぶことになる。しかし、落とし穴になるのが、レバレッジだ。契約金額に対して、3倍、5倍、もしくは、10倍のレバレッジをかけた契約だ。これは、の商品価値を高めて、販売を促進する販売側の策略だ。100ドルの契約で10倍のレバレッジをかけた場合、1000ドルの契約となる。ここで、1ドル1200ウォンとなるようなハイパー・ウォン安が発生した場合、自動決済が行なわれるが、輸出企業はもともと100ドルしか持っていないので、不足分の900ドルをその時のレートで買い戻さなければならない。すると、900ドル×(10001200ウォン) 18万ウォン、もともと100ドル10万ウォンの価値を担保するものであったはずが、により、18万ウォンの損害を生じているのだ。逆にハイパー・ウォン高で、1ドル800ウォンとなれば、18万ウォンの利益が得られるという、甘い誘いに乗かったばかりに、痛い目に合うことになるのだ。堅実な為替リスクヘッジ商品ではなく、レバレッジに手を出すことは、ギャンブルをしているのに等しい。レバレッジは、非常に危険だ。
実際に、このが、韓国経済に与えた影響を、韓国中央日報が報じている。「2008年の世界金融危機で韓国ウォンが急落し、に加入した韓国の中堅、中小企業約770社が2兆2000億ウォン(当時のレートで2200億円)の損失を出した。」損害を出した企業は実に770社。そして、韓国の中小企業が疲弊し、一部は倒産に至った。さらにウォンは下落して、1ドル1500ウォンを超え、韓国はデフォルト寸前の通貨危機に陥ったのだ。この大本の原因は、韓国の中小企業が、詳細の不明な、ギャンブルまがいの商品に手を出したことなのだが。では今現在、のような危険な金融商品は、韓国でどうなっているのだろうかその答えとして、2018年4月2日の朝鮮日報に、驚くべき内容の記事が書かれていた。「10年が過ぎた今、事態の正反対の現象が発生した。逆事態だ」「ウォン安・ドル高になれば儲かるように為替ヘッジをかけたが、予想に反しドルが下落しため、相当規模の損害が発生したのだ」全く信じ難いことだか、韓国には、今もは存在していたのだ。そして、より派生し、複雑化したにより、企業側が多大な損失を出していたのだ。これは、只事ではない。現在、ウォンは下落し、1米ドル=1200ウォンを突破しているが、さらに進行し 1250、もしくは 1300に達すると、の自動決済特約が発動する。こうなれば、韓国の中小企業がバタバタと倒産する事態となりかねない。来週にも、そんな事態が起こりえる。韓国当局は、1250、もしくは1300のラインを死守すべく、懸命に市場介入し、ドルを売っている。8月2日にも、韓国当局のドル売り介入が観測されている。しかし、韓国の手持ちのドルが不足した時は、ウォンの下落を支えられない。韓国の外貨準備高は4000億ドルあると韓国政府は豪語しているが、その実態は不明だ。一説には、1000億ドルとも、それ以下とも言われている。すると、韓国の頼みの綱は中韓通貨スワップしかないことになる。しかし、中韓スワップは人民元建てで、たとえ全額ドルに換金できても、約560億ドルにしかならない。しかも、米中貿易摩擦により、経済が停滞した中国は、中韓通貨スワップをボイコットする可能性すらあるのだ。韓国のウォン暴落、通貨危機、デフォルトへの道は、現実味を帯びてきた。韓国当局が、ウォンの下落を死守しようと、懸命にドル売り介入しています。しかし、そのドルが尽き、1250、1300ラインを突破すると、特約が発動するでしょう。韓国の通貨危機・デフォルトは、想像の域を超え、現実味を帯びてきました。中国が、中韓通貨スワップをボイコットしたとき、懲りずに日本が、救いの手を差し延べることがあるでしょうかそれだけは、絶対にしてはいけないと思います。
引用・参考https://newsus.org/article20190813...
https://stats.bis.org/statx/srs/table...
https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr...
https://japanese.joins.com/article/70...
http://group.daiichilife.co.jp/dlri...
https://shinjukuacc.com/2018040301/
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